こぐまちゃんのどろあそび
わかやま けん 作 こぐま社
ぼくのすこっぷ おかあさんに かって もらったの
よく ほれる よく ほれる
こぐまちゃんは土を掘ります。
おだんごを作ります。
きれいに並べます。
そのおだんごを、友達のしろくまちゃんが、ひとつ、またひとつ、つぶします。
だめっ だめっ だめっ
小さい子たちと過ごしていると、うんうん、よくあるなあということを、こぐまちゃんとしろくまちゃんが淡々と繰り広げる絵本です。仲直りの仕方も、うんうん、小さい子らしくて気持ちがいいです。
絵がシンプルなので、小さくても大丈夫かと、こぐまちゃんシリーズを1才半の息子に読んでみたことがありますが、見事無反応。一年後の2才半、砂場遊びの楽しさを知り始めた息子。この「こぐまちゃんのどろあそび」を読んでみると、あっという間に食いつきました。子どもが絵本に興味を持つきっかけは「その子のそれまでの経験」にも大きく左右されるんだと、実感した絵本です。
シンプルな線で描かれたどろだんごや、小さな土のかけらたちが、鮮やかな黄色の背景に後押しされて、強く心に残ります。人気作品「こぐまちゃんのほっとけーき」も素敵ですが、この「どろあそび」もとても印象的なお話です。