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おひるのアヒル

おひるのアヒル

中川 ひろたか 村上 康成 PHP研究所

 

軽快でシンプルな言葉遊びが楽しい本です。「やかんからみかん」などの定番のダジャレも、村上康成さんのほのぼのとしたイラストで描かれると、大人もつい頬がゆるんでしまいます。コンパクトなサイズ感と、文章の短さには、一見小さい子向けの本かと思ってしまいますが、「ことばあそび」を楽しめるようになるのは意外に大きくなってから。長い文章で話せるようになったのだから、そのくらいわかるだろうと勝手な想像をしてしまうのが大人ですが、しりとりが気になりだした我が家の3才半の息子も、未だ「だじゃれ」には反応しません。今はこの絵と文章の、勢いのいいリズムを楽しんでいる息子ですが、いつか本文の言葉遊びに気がついて、のめり込む日がやって来そうな絵本です。

音を発するだけで感動されていた赤ちゃんが、単語を口にするようになり、2つ、3つと単語をつなげられるようになり、いつの間にか話す文章は長く長くなっていき・・・そしていつかだじゃれの楽しさに気づいた子どもの驚きやときめきは、ものすごいものなのかもしれません。